画像などのビジュアル素材を生成するAIの課題について、議論や実証を行なうことを目的とした、「日本画像生成AIコンソーシアム」(Japan Image Generative AI Consortium、JIGAC)の設立が発表されました。主導するのはストックフォトサービスを運営するアマナイメージズです。
アマナイメージズは、「ビジュアル権利の総合カンパニー」としてストックフォトサービスを運営し、1984年の設立以来、日本人のライフスタイル写真、日本の風景や文化、自然科学写真など、画像・動画・イラストといった幅広いジャンルのビジュアル素材を広告業界、出版業界らに提供しています。
2023年からはAI・機械学習分野において「AI学習用ビジュアル開発チーム」を立ち上げ、AI学習用データの提供を行うなど、AI領域での取り組みを進めています。
今回設立が発表された「JIGAC(ジーガック)」は、画像生成AIを安心・安全に利用するための議論と実証を行うことを目的としたコンソーシアム(共同事業体)です。
コンソーシアムの代表は、アマナイメージズのAI倫理対応・政策企画責任者である望月逸平氏が就任。他会員には、弁護士法人STORIAの柿沼太一弁護士や東京大学の松原仁教授、鳥海不二夫教授、武蔵野美術大学の古堅真彦教授、弁護士ドットコムの澤田将興取締役、電通グループの児玉拓也氏などが参加しています。
アマナイメージズによると、コンソーシアム設立の背景には、2021年以降、画像生成AIや大規模言語モデルのチャットAIなど、AI技術の開発と提供が急速に進んだことがあります。
画像生成AIについては、著作権やモデルの肖像権などの権利侵害リスクがクリアになっていないことが多いほか、リスク判断がユーザーに委ねられている現状、安心して使用できる学習データ環境が乏しい、収益分配環境が整備されていないといった問題点が指摘されています。
コンソーシアムではそうした問題点をクリアにし、画像生成AIを安心・安全に活用できるための枠組みについて議論や実証を行い、著作物の保護とテクノロジーの進化の両立を図っていくとのこと。
具体的には、画像生成AIに関連した技術動向、法制度動向、ニーズ、ボトルネックなどの情報交換を、業種業態を超えて実施。政府や先進国でのルール整備を注視しながら、学習データ環境や収益分配など、ビジネスモデルを含む実績的な枠組みの可能性を検証していくそうです。
アマナイメージズはコンソーシアム設立にあたり、「AI生成画像は法的リスク・トラブルリスク・品質などの観点でアマナイメージズが設定している審査基準を満たしていないため」と理由を挙げ、当面の間、AI生成画像の仕入れと販売を行わないとコメント。今後のAI生成画像の取り扱いは、コンソーシアムの議論と連携しながら検討を進めていくとしています。
投稿者プロフィール
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美容が好きな20代。貯金は美容にかけていることが多いです。
インコのザシアンと一緒に暮らしています。
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