みなさんDJという職業にどのような印象がありますか?
チャラそう?モテそう?
それだけで食べていける人って本当に人を惹きつける力があり、音楽の才能もあり、場の空気を読む力がある天才だと思います。
音楽の専門学校を出て、28歳までDJとして働き、現在は1社を起業、2社を経営承継されている社長さんがいらっしゃいます。
このシリーズでは現役就活生の私が現役社長の方々を訪問し、インタビュー形式で社長さんの人生やキャリアの選択方法について語っていただきました。
働き方改革と緊急事態宣言で変わったことはなんですか?
今後の就活生はどこを見て会社を選んだらいいの?
今世紀最大の就活氷河期を生き抜いた私が聞きたかったことをズバズバ聞いてきました。
就活生の皆様、ぜひ参考にしてみてください。
編集担当:たまご
インタビュー日時:2021年9月
六本木のDJから3社の社長へ
今回インタビューさせていただいたのは株式会社サプライドの八木澤雄平社長。
DJ歴8年。20代のほとんどを夜の世界で過ごした八木澤社長は、現在3社の社長を兼任されています。
かつ、2021年9月からは外部から社長を雇ってさらに新しい会社を創業されました。
私自身も元DJさんと聞いて少し緊張していましたが、とても物腰が柔らかくて面白い方でした!
20歳~28歳までDJをしていました
たまご:会社のホームページに載っていたDJ”YAGI”インタビュー読みました!すごく面白かったです!社員さん方皆さん仲いいんですね。
八木澤さん:ありがとうございます!仲いいですよ。コロナの影響で最近は直接会えていないのが残念なんですけど。
たまご:八木澤さんDJやられていたんですね。社長さんの略歴としては珍しすぎて驚きました。
たまご:最初に簡単に今までの略歴を教えていただいてもよろしいですか?
八木澤さん:専門学校を卒業しまして、DJを20歳~28歳までやっていました。その後ITのベンチャー企業に就職しまして、3年半ほどで独立して今の会社を立ち上げました。
たまご:3年半で独立されたんですか?!すごいスピードですね…。
たまご:20代ほとんどがDJなんですね!9年間続けられるってすごいと思います。DJだけで食べていけてたってことですよね?
八木澤さん:はい、運がいいことに。でも他にも仕事はしていました。フリーランスで音楽編集をしたり、クリエイターとして活動したり、音楽学校で教えたりもしていました。
たまご:専門学校というのは音楽関係の専門学校だったんですね!
毎月安定してお給料がもらえることに感動
たまご:ITのベンチャー企業に入社したというのは音楽の編集などでITに携わっていたからということですか?
八木澤さん:いや全然違くて、『未経験』『営業職』で探していたらたまたま職種がITだったんです。
たまご:ITで探したわけじゃなかったんですね(笑)その転職って難しくなかったですか?
八木澤さん:それが意外と難しくはなくて、入ってからはもちろんゼロからのスタートですから、全てこういうもんかという感じで、会社から毎月安定してお給料をもらえることとか、スーツの着方とか、なにもかもが新鮮でした。
たまご:DJってやっぱり安定しないんですか?
八木澤さん:やはり安定はしないですね。DJの収入ってどこから入ってるのかいまいちわからないじゃないですか。
たまご:イベントをやるってときにお客さんを呼んで、ゲストドリンクバックとかですかね?ちょっと詳しいですけど私はクラブには入り浸ってないんです(笑)
たまご:お客さんをつなぎとめておくのって才能だと思うんですよね。それでDJだけでも食べていけるくらいとなると本当に尊敬します。
八木澤さん:確かに、お客さんとの関係性がすべての職業ですね。
surprise+provide=サプライド
たまご:独立した会社はその前に働いていたITのベンチャー企業と職種的には近しいんですか?
八木澤さん:そうですね。前の会社で自分が担当していた仕事の一部で独立しました。
たまご:それでは改めまして八木澤さんが起業された株式会社サプライドについて教えて下さい。まず、職種や事業展開について簡単にお願いします。
八木澤さん:職種はシステムやアプリケーションの受託開発やクライアントの会社に常駐して開発を行う事業をしています。
たまご:御社の社名の由来はなんですか?
八木澤さん:surprise+provideの造語でサプライドという名前をつけました。驚きを供給し続ける会社を目指すという意味です。
たまご:なるほど!遊び心があって面白い造語ですね。
たまご:起業したいと思ったきっかけは何だったのでしょうか?
八木澤さん:ベンチャーのIT企業に3年半いて、結構経営層くらいまで出世したんです。その中で僕が社長だったらもっとこうしたいなというのが出てきたというのと、僕の両親が会社を経営していたんです。その影響もありますね。
たまご:ご両親も社長さんだったんですね!経営者一族ですね。
元俳優、元板前 いろんなバックグラウンドを持つ方がいます
たまご:御社特有のアピールポイントはなにかありますか?
八木澤さん:2つあって、まず1つ目はキャリアチェンジ・キャリアアップに関してはチャンスが豊富です。多くの会社がこれを謳っていると思うのですが、弊社はきちんと実績もあります。僕がDJしていたこともあって、前職がすごく多様なんですよね。
たまご:例えば何をしていた方がいらっしゃるんですか?
八木澤さん:俳優だった方とか、板前だった方とか。
たまご:本当にバラエティ豊かなんですね!
八木澤さん:そうなんですよ。だからそういった方々が未経験で入ったとしても人材育成の制度は整っています。全然違う業種から入ったとしても全く問題はありません。
たまご:なるほど!未経験でもエンジニアを目指せるんですね!
八木澤さん:もちろん向き不向きはあると思いますけど。
たまご:八木澤さんが思うエンジニアに向いている人ってどんな人ですか?
八木澤さん:やはり新しいものを開発する仕事なのでセンスと頭の回転が早い人は向いていると思いますね。
たまご:今エンジニアという職種は注目されていますけど、誰もが努力でなれるものではないんですね。
八木澤さん:エンジニアは努力っていうより、どれだけルートを考えられるかだと思うんですよね。こういうものを作りたいけどどんな構築だと上手くいくだろう、3通りあるな、どれが負荷的に軽いだろうとか、どれがあとで構築を増やすときに設計を追加しやすいだろうとか。
たまご:私はプログラミングが全くわからないのでピンとはきていませんが、やはり頭の回転が早い人が強いんですね。
栃木県にあと2社会社があります
たまご:アピールポイントの2つ目はなんですか?
八木澤さん:先程も言いましたが、両親が会社をやっていたのですが、3年前くらいにその会社を継いだんです。だから現在僕は3社の代表ということになります。
たまご:会社3個も持ってるんですか…。株式会社サプライド以外の2社はどちらもご両親が営んでいた会社ということですか?
八木澤さん:そうです。どちらも栃木県にあるんですけど、1社は自動車メーカーの下請け工場への人材派遣の会社です。
八木澤さん:そしてもう1社は、大手小売りや製薬会社、EC系の会社様が対象で、日本国内各地に大きな倉庫をもっているんですけど、その中って多くが大きな機械やロボットで動いているんです。その機械の据え付けやメンテナンスなどを行う会社です。
たまご:物流事業のお手伝いをする会社ですね!
八木澤さん:そうです。ファクトリーオートメーションって言うんですけど。今はECの需要が増えているので、そういった倉庫の数も増えているんですよね。
たまご:そうですよね。だいたいネットで買ってしまいます。
八木澤さん:世界のインフラを支える仕事にも携わっているわけですから、その方向でキャリアアップしたい方も可能です。
八木澤さん:また、メンテナンス事業とサプライドが連携をとって仕事をしています。機械メンテナンス事業はハード、でもその機械の内部を制御しているのはソフトウェアなので、それはサプライドが担うことができます。ハード×ソフトでどちらも自社で請け負えるため、良い連携が取れているなと思います。
たまご:なるほど。自社のサービス同士でうまく連携が取れているということですね。
DJはやっぱりモテる
たまご:八木澤さんの子供の頃の夢はなんでしたか?
八木澤さん:小中学校のときにサッカーをしていたのでサッカー選手だったと思います。
たまご:DJの仕事とはどこで出会ったのですか?
八木澤さん:高校生の時に先輩がDJをやっていたんです。家に機材とかも揃えてあって、それで興味本位でDJの体験をさせてもらったのがきっかけです。それでハマってしまって、バイトしてお金をためてDJ用の機材を自分の家にも集めようと思って。
たまご:家にDJの機材一式ってすごいですね!クラブによく行っていて憧れたのかと思ってました(笑)
八木澤さん:いわゆるオタクDJスタートでした。
たまご:DJってすごくモテるイメージなんですけどモテましたか?
八木澤さん:今でもDJってモテるんですね!まあ確かにモテてたかもしれないです(笑)
たまご:さすが人気DJですね。
空気を読む力は昼夜共通
たまご:DJの経験は今の仕事のどのようなところで生かされているなと感じますか?
八木澤さん:DJのときって先程も言ったように安定しないので、自分で仕事を見つけて自分を売り込んでいかないと行けないんです。当時は夜はDJをやって昼間も音楽学校の講師をやっていたので毎日睡眠時間2、3時間でした。
八木澤さん:でもその中で自分で自分の人生を切り開いてこれたという事実は自信になりました。
八木澤さん:それから空気を読む力はDJ時代に培われたもので今も生かされているなと感じます。
たまご:DJって空気読む仕事なんですか?
八木澤さん:その場の空気やその後の空気を予測して曲を選曲することが大切なんです。1対何百人の仕事ですから、毎日同じセットリストでやっても盛り上がらないし、毎回新鮮さがある回しをしなければ飽きられてしまいます。今の空気はみんなどの曲を求めているのか、どの曲をかけたら一番盛り上がるのかをタイミングを測るのは得意になりましたね。
たまご:なるほど。ビジネスの世界でも空気を読む能力ってとても大事ですもんね。
常にアンテナを張っていないと置いていかれる
たまご:八木澤さんの会社に関する質問に戻りますね。御社で挑戦できることはなんですか?
八木澤さん:やりたいことは全部やれる環境があるなと思います。本気のやる気次第で何にでも挑戦できる環境を整えてあげたいなとは思ってますね。
たまご:会社の方針などにとらわれずにやりたいことを発信できる環境があるというのはとても素敵ですね。どんな性格や考え方の人が御社の社風にマッチしますか?
八木澤さん:良い意味で常識的ではない人ですかね(笑)今いる社員も常識にとらわれない人が多いので。
たまご:いろんなバックグラウンドを持った方々がいらっしゃいますから自由度は高そうですね。
たまご:八木澤さんは現在3社の代表をされているとのことですが、会社のトップに立つ立場としてなにか意識していることはありますか?
八木澤さん:まずは健康管理ですね。
たまご:自分のですか?
八木澤さん:自分のですね。やはり自分の責任が大きくなればなるほど健康管理はきちんとしないといけないなと思うようになりました。
たまご:社長が倒れてしまったら従業員も路頭に迷ってしまいますもんね。
八木澤さん:筋トレが好きなのでパーソナルジムに通っています。
八木澤さん:あとは、コロナの影響で改めて常識を疑うということをしなければなれなくなったなと思います。常にアンテナを張っていないと周りに置いていかれてしまうというか。
たまご:そうですね。今の世の中の情勢なんて2年前は想像できなかったですもんね。リモートワーク当たり前とかイベントはオンライン開催とか。
6月に新曲リリース!サブスクで視聴できます
たまご:キャリアを築いていく上で勉強になったおすすめの本はありますか?
八木澤さん:UNIQLOの柳井さんが書いた『一勝九敗』という本はおすすめです。
たまご:9回負けて1回勝つという字ですか?
八木澤さん:そうです。実際には、人生も事業も、失敗することがある事も大前提として、その失敗とどのように向き合い、成功の糧としていくかが大切であると、僕はそのように読み解いています。
たまご:サービスがたくさんある中で大ヒットするものって本当に一握りですもんね。10回に1回成功したら最強ぐらいだと思います。
たまご:今はもうDJはやってらっしゃらないんですか?
八木澤さん:DJはもうやってないですね。
たまご:音楽を作曲していた経験があるなら音楽関係のお仕事をまたやりたい!ってならないですか?
八木澤さん:実は今年(2021年)の6月に曲を作りまして、Apple MusicやSpotifyで配信されているんです。
たまご:本当ですか?!ぜひ聴きたいです!(Yuhei Yagisawa→https://linkco.re/A631zyRg?lang=ja)
たまご:作曲を担当されたんですか?
八木澤さん:そうです。作曲をさせてもらいまして、作詞は他の人で、友人の歌い手さんに歌ってもらいました。
たまご:YouTubeでPV撮った方がいいですよ!
八木澤さん:(笑)考えてみます…。
20代は無敵!いろんな人に出会う10年間に
たまご:最後に今の就活生へメッセージをお願いします!
八木澤さん:あくまで僕自身の経験値からですが、20代って何があってもだいたいなんとかなる年なんですよ。その9年間は。最高の9年間だと思います。だから、どの会社で何をしていようと、いろいろな人に会ったり、いろいろな業務に携わることのできる環境に身を置く事が、その後の30代に有益に働くような気がします!
たまご:その人生すごく楽しそうですね。誰もが同じように9年間バイトして八木澤さんのように成功できるかどうかはわかりませんが、いろんな職種の方と出会ったり、いろんな職種を経験することはとても大切ですよね。
八木澤さん:もちろんチャレンジした分責任は全部自分で取らないといけないのは当然ですが、周りの大人が最後は何とかしてくれます(笑)
たまご:周りの大人さん達頼りになりますね(笑)
たまご:これで質問は以上となるのですが、なにか最後にありましたらお願いします。
八木澤さん:今年の9月1日にサプライドの子会社を新たに立ち上げまして、10月半ばから本格的にスタートするんですけど。
たまご:また会社増えるんですか?!
八木澤さん:社長は僕ではなく他の人を雇って社長をやってもらうのですが、サービスの内容としては日本の中古のフィルムカメラをインターネットを介して日本全国及び海外に売るというサービスです。
たまご:日本ってフィルムカメラ有名なんですか?
八木澤さん:Made in Japanの精密機械ってとても人気があります。今回社長をやっていただく方が個人的に、今まで日本国内にいる昔のフィルムカメラのファンに売るというサービスをやっていたのですが、今回弊社のサービスと融合してITの力でそれらを海外のマニアの方にも売るというサービスを始めようということになりました。
たまご:日本の精密機械って海外にもマニアがいるほど繊細で魅力的なんですね!
株式会社サプライド 会社概要
会社公式ページ | https://www.supride.jp/ |
採用
プリセールス/コンサルタント | 弊社クライアントのニーズにマッチする技術者の提案や採用、稼働中人財のフォローなどを行っていただきます。「人」を扱う仕事になるので、相手の話にしっかりと耳をかたむけ、メンバーと二人三脚で、業務に努めていただける方を希望致します。 |
WEBアプリケーションエンジニア(SE・PG)インフラエンジニア(サーバー・ネットワーク) | ソーシャルゲーム、WEBやスマホアプリ、業務システム開発及び、インフラの設計、構築、運用と多岐にわたるプロジェクト支援をクライアント先常駐という形で担って頂きます。 |
WEBデザイナー/アートディレクター | (ディレクター、イラストレーター、UIデザイナーetc) ソーシャル、コンシューマー問わず、ゲームの開発やWEB制作の現場にて活躍して頂きます。 各デザインのディレクション、制作、管理、アシスタントを担当して頂きます。 |
ゲームプランナー | スマホやコンシューマー問わず、ゲームプランナーとしてプロジェクト支援をクライアント先常駐という形で担って頂きます。 |
お仕事のご依頼・ご相談
『UNPERFECT』曲:Yuhei Yagisawa
music URL | https://linkco.re/A631zyRg?lang=ja |
編集後記
八木澤さんの曲でPVを作るときはぜひ私も撮影協力させていただきたいなと思いました。
八木澤さんは人を惹きつけて離さない能力があるからこそ、夜の世界でも昼の世界でも大成功されたのだろうなとインタビューをしていて感じました。
夜の世界と昼の世界は全く違うと線を引いている人がまだいるかも知れませんが、私は夜の世界で勝ち残ってきた方々、男性も女性も営業力は侮れないなと強く感じます。
どちらの世界にも通じることがたくさんあります。
どちらかの世界で成功する人はきっと他の世界を選んだとしても成功する人です。
今回は本当にいろんな垣根を超えた、面白い転職の事例を知ることができました。
八木澤さんのお話を聞いていると、人生って何が起こるかわかりませんね。
新卒でこの道を選んだからもう一生他の道は選べないなんてことないのだと思います。
自分がチャレンジすることでその道の先駆者にだってなれるのかもしれませんね。
P.S.個人的に株式会社サプライドの会社ホームページ、特にリクルートのページがとても個性的で面白いのでぜひ訪問してみてほしいです。
投稿者プロフィール
-
美容が好きな20代。貯金は美容にかけていることが多いです。
インコのザシアンと一緒に暮らしています。
最新の投稿
- 経営・人材管理2024年7月12日労働環境の改善に役立つ助成金を紹介していきます。
- 経営・人材管理2024年7月12日【2022年版】助成金の概要と用途別まとめ【随時更新】
- 経営・人材管理2024年7月12日【働く女性支援】女性を支援する助成金まとめ
- 経営・人材管理2024年7月12日Epics DAO、オープンソースソフト開発者向け助成金プロジェクト開始