教えて!偉い人!【女子大生の社長訪問日記】
世の中の当たり前ってなんでしょう。
そのルールから外れるのは本当にダメなことなのでしょうか?
このルールおかしいな、どうして従わなければならないのだろうと思っていること、誰にでも1つはあると思います。
ではそれらを正しいと決めたのは誰でしょうか。
日本の政府?大人?どこかの偉い社長さん?
だれが作ったのかわからないルールに私たちはまず従うしかありません。
なぜならそれが常識だから。それに抗う人たちは排除されるから。
しかし本当の正解なんてないんです。
このシリーズでは現役就活生の私が現役社長の方々を訪問し、インタビュー形式で社長さんの人生やキャリアの選択方法について語っていただきました。
働き方改革と緊急事態宣言で変わったことはなんですか?
今後の就活生はどこを見て会社を選んだらいいの?
今世紀最大の就活氷河期を生き抜いた私が聞きたかったことをズバズバ聞いてきました。
就活生の皆様、ぜひ参考にしてみてください。
編集担当:たまご
インタビュー日時:2021年8月
正解なんてない。『これでいいのだ』を胸に秘め。
今回インタビューさせていただいたのは株式会社心電の郡司淳史(ぐんじあきふみ)社長。
ファーストキャリアでIT企業に入るも4年後にフリーランスに。
大切な人に感謝の気持ちを伝える贈り物サービス『VAISA』、人を褒めまくる『ほめるBAR』、人生を少し変えてみたい、チャレンジしたい!独立したい!転職したい!という人の力になるために『ともかく動こう』をモットーにした『ぐんじ塾』など次々に新しいサービスを生み出し続けています。
アベンジャーズみたいなプロフェッショナルの集まりです。
たまご:お名前と御社名の正式表記を教えて下さい。
郡司さん:株式会社心電(しんでん)です。人の心に電気を走らせるような体験やサービスを生み出し、届けたいという想いからこの社名にしました。
たまご:なるほどそういう意味が込められていたんですね。かっこいいです!
たまご:郡司さんの主な略歴を教えて下さい。
郡司さん:新卒で株式会社オズビジョン:OZVISIONという会社に入社し、4年くらいで会社をやめてフリーランスになりました。会社をやめた直後は野外フェスの主催とかをしていたのですが、当時主催したフェスで100万円の赤字を出してしまって、その借金を返すために工事現場の仕事をしながら大手企業でアドバイザリーの仕事をしていました。
たまご:総合商社の通信関連の子会社ですよね。
郡司さん:そうです。フリーランス期間には他にもマーケティングの経験を活かし、メルカリで商売をやったり、お世話になっていた社長の元で企画提案をしたり、いろんな事をしていました。それから徐々にディレクターとしての仕事が増えていきました。
郡司さん:会社を経営する直前は仲間と共に、VAISAというお茶のはがきのサービスを作りました。(http://vaisa.jp/)
郡司さん:そこがきっかけで会社を経営することになりました。
たまご:ちょっとしたプレゼント兼手紙みたいな贈り物になるんですね。
郡司さん:そうそう。もともと江戸時代に賣茶翁っていう人がいたんですけど知ってますか?
たまご:知らないです。あ、この字を書くんですね。○○王って頭の中で変換されていました(笑)
郡司さん:千利休が一番有名なんですけど、
たまご:千利休は知ってます。茶道を広めた人ですよね!
郡司さん:賣茶翁は茶と禅のこころを伝えたとして密かに有名だった人なんです。VAISAはそこから名前を取りました。本当はBAISAだったんですけどね。
たまご:賣茶翁にはコアなファンがいたんですね。
郡司さん:当時の仲間は5、6人でしたけどそれを心電という会社にしていったという感じです。
たまご:そのメンバーってどこで出会ったんですか?
郡司さん:イベントや飲み会ですね。そしてみんな同じタイミングでこれからの人生について考えている友達が集まりました。
たまご:そうなんですね!さすが優秀な方々の人脈は強い…。
郡司さん:心電の仲間はルパンとかオーシャンズ・イレブンみたいな感じなので。
たまご:すいませんちょっとわかんないです(笑)
郡司さん:アベンジャーズみたいな感じです!それぞれの特殊能力を持った人たちの集まりで、プロ集団なんです。
たまご:具体的に何のプロの方がいらっしゃるんですか?
郡司さん:デザインのプロ、空間制作のプロ、人との調整が上手い人、人の心を掴むのが上手い人、営業力ですね。そんな感じですね。
たまご:プロフェッショナルの集まりですね。一芸に秀でていないと仲間には入れないですね。
虫の視点になって世界を見てみる
たまご:御社の職種や事業展開について教えて下さい。
郡司さん:クリエイティブエージェンシーであり、企画を中心にデザインや空間デザインを行っています。
たまご:空間というのは具体的にどのようなものなのでしょうか?
郡司さん:商業施設とかですね。これは商業施設でハロウィンのイベントをやったときの写真なんですけど、もともとハロウィンのかぼちゃってオレンジが主流。この商業施設のテーマカラーが緑だから、それに合わせて緑にしてみたら面白いかなって思い、当時仲間と夜な夜な会話していたところから生まれました。
郡司さん:そういう風に切り口を変えて考えるんです。僕はサービスを作って形にするのが好きで、こういうの面白そう!を小さいところから形にしていくことを意識しています。
たまご:これ面白い!のインスピレーションってどういう時に湧いてくるんですか?
郡司さん:日常生活全てですね。
郡司さん:例えば空間にしても、この建物を上から見てみたり、虫の視点になって見てみたり、もし全部を植物で覆ってみたらGoogle Earthで見た時にはどんな風に見えるだろうか、という風にどんどん広がっていくんです。
たまご:すごいですね!私とっさに虫の視点なんて出てこないです!
郡司さん:他にも個人的に意識しているアイデアの思考の方法として、なぞかけなんかもラテラルシンキングというビジネスに通ずる考え方になっていたりするので活用していますね。
たまご:ラテラルシンキング?
郡司さん:水平思考。つまり、全く関係のないもの同士の共通点を見つけてつなげることなんです。どれとどれをくっつけたら面白そうか、そういうところから仕事のヒントを得たりしています。面白いアイデアを見つけるのが好きなんでしょうね。
人生と仕事を切り分けて考えたことないです
たまご:では完全に仕事スイッチがオフになる瞬間ってないんですか?
郡司さん:完全にオフになんてできないですよね。
たまご:私は就活を始める前に仕事は大きく二種類に分かれると言われて。
郡司さん:二種類ですか?
たまご:銀行などの仕事とプライベートが切り分けることができる仕事と、テレビや出版・広告のようなクリエイティブな仕事で、プライベートの時間もなにか面白いことや気付きがあるとメモを取るのが習慣づいてしまうような職種。郡司さんの場合は完全にクリエイティブ寄りということですよね?
郡司さん:その二種類で言うとそうですね。でも僕はあまり仕事を苦痛なものと捉えていないので、それは仕事の見方によりますね。たまに休みたいなと思うことはありますが人生をどう面白くできるかという軸で生きているので、その中で面白そうと思ったものを作り出して仕事にしていると言うか。仕事を仕事として切り分けてないです。
たまご:郡司さんは楽しいと思ったことを仕事にしているんですね。
郡司さん:そうですね!
『ほめるBAR』
郡司さん:僕は大学の頃は旅ばっかりしていたんですけど世の中の仕組みがおかしいと思ってもどうしても抗えない、まずは従うしかなくて、例えば就職の時に髪は長かったら行けないしスーツ着ないといけないし、髭が長くてもダメだしみたいな。そんなのおかしいじゃないですか!
たまご:すごくわかります!!私もおかしいと思います。
郡司さん:最初の会社に入ったときも、毎日朝起きて、会社に行って、夜遅く帰って寝る。その繰り返しがずっと続くって考えるともう自分の未来像が見えちゃうじゃないですか。それがなんか違うなと思って、当時は何もできることはなかったけど辞めるしかなかったんです。
たまご:それは入社して何年目くらいのことなんですか?
郡司さん:25か26のときだったので4年目くらいですね。
たまご:怖くなかったですか?その決断するの。
郡司さん:怖かったです。もちろん。でも、そのときは辞めることしか考えられなかったです。その先のことなんて考えられなかったですよ!
郡司さん:でも転職の時に5、6社受けて、そのうち1社だけ受かったんです。それで今の自分でも雇ってくれる会社があるんだってことに気づいて安心してその1社も断りました。
たまご:断ったんですね(笑)それもなかなか思い切った決断ですけど、安心材料大事。
郡司さん:就活生向けの学生に対して、お話させていただく機会があって、そこではコンプレックスをどうやって個性として生かしていくかが大事だと伝えています。それを僕は『特殊能力』って言っているんですけど、誰にだってそれはあると思っていて、たとえそれがコンプレックスであってもそれをどうしたらいい形で社会に貢献できるように活かせるのか、それを考えていこうっていう。
郡司さん:たくさんの人が自分のコンプレックスを認め、自己肯定感を高められるようになったらいいなと思い、僕は『ほめるBAR』っていうのを仲間とはじめました。
たまご:『ほめるBAR』ですか??
郡司さん:誰だってほめられたいじゃないですか。色んな話をしてひたすらその人の素敵なところをほめるサービスなんですけど。
たまご:それすごくいいですね!愛沢えみりさんっていう元キャバ嬢の女社長さんがいるんですけど、この前Twitterで話題になっていました。『自分に自信がない』という女の子に対してメイクをして大変身させてあげるという番組の企画で、『最初会った時からかわいいって思ってたの』『眉毛の形がきれいね』などひたすら褒めていて、この方は人を褒めることで気持ちよくさせるのが本当にうまいし、その影響で女の子も可愛くなっていくっていう。キャバ嬢さんの仕事柄かもしれませんがとても大事なことだし、傍から見ていても気持ちいいなと思いました。
郡司さん:そうなんです。以外と世の中ってほめあってないんですよ。だから話をしていく中でその人の内面をたくさん引き出してほめまくるというBARをずっと続けていますね。
『ぐんじ塾』
郡司さん:あとは『ぐんじ塾』というのもやっていて、
たまご:塾ですか??
郡司さん:郡司は僕の名前なんですけど、18歳~55歳を対象としている塾で。
たまご:そんなに年齢層広いんですか?
郡司さん:そうなんですよ。もともとは大手企業のアドバイザリーをしていた時に将来独立したいと言っていたインターン生の子に色々教えてあげていたんです。
郡司さん:その内容をもう少しアレンジして、『知覚動考』と書いて『ともかくうごこう』ということをテーマに、やりたかったことで生きていけるようにするために、チャレンジをする。という塾をはじめました。
郡司さん:例えば議事録はどうやって取るのかを教える時に、そもそも議事録ってなんで取るんだっけ?議事録っていうのは会議に参加した人たちの共通認識を確認するために取るものです。だから誰もが分かるような言葉で書かなければならない。難しい言葉をいかにわかりやすく書くか。それを意識することで議事録の質が格段に上がります。
郡司さん:それをやっていた時にそのインターン生の子からこれからもこういったサービスを続けていってほしいと打診されて、今では幅広い年齢そうの方々に就職の相談だったり、独立の相談だったりにのるようになりました。
郡司さん:僕話すことだけは得意だったので、それを武器に頑張り続けました。
たまご:『ほめるBAR』と『ぐんじ塾』。私も褒められて伸びるタイプなのでぜひ行ってみたいです!
成功体験は安心感を与えてくれる
たまご:郡司さんのように面白いことがたくさん思いつくのはもはや才能だと思うんですけど、下の人を育てる時にどの様にその才能を育てていきますか?
郡司さん:才能を育てる…。その人が何をしたいのかを知ることじゃないですかね?そして求めているパスを送るようにする。その人の今とその人の未来像がつながるように考えます。それでその人の今やっていることはどのように未来の自分の実現につながろうとしているのかを説明します。
郡司さん:例えばある大学生から相談を受けていた時がありました。彼は業種関わらず、将来的にフリーランスとしてやってみたい。と言っていたので、小さい成功体験を積んでもらうためにも、領収書をまとめてもらうお仕事をお願いしていたんです。小さなことでも真剣に行い、キレイに間違いなく整理することができたので、その結果、領収書整理というお仕事で月3万稼ぐことができ、成功体験を感じてもらうことができました。誰もができる事かもしれません。しかしどこまで向き合って丁寧に行うかで、相手からの評価は上がり、小さいですが成功体験につながってきます。
たまご:それって先程仰っていた郡司さんが転職する際に1社だけ受かったことで安心して実際は断ったという体験に似ていませんか?
郡司さん:似てますね。成功体験って安心感を与えてくれるんです。成功体験でもいいし、アイデアでもいいし、技術でも良い。それが1つあることで心の拠り所になるんじゃないかなって。もしチャレンジして失敗したとしても僕にはこれがある、ここに戻ってくればいいという場所があることは生きていく上でとても重要です。
コロナでグレードリセットされた
たまご:会社の業務に関してコロナの影響はなにかありましたか?
郡司さん:良い影響と悪い影響どっちもあって、良い影響に関してはデジタルやデザイン、Webサイトの依頼が増えました。リアルでの商売よりもインターネットを通じた商売に移行したいという人も増えたことなどもあるかと思います。もちろんですが、コロナの影響だけでなく、仲間が愚直にいいモノにこだわり頑張り続けた結果増えた部分でもありますね。
郡司さん:反対に悪い影響に関しては先程紹介させていただいたような大型商業施設のイベントが開催できなくなったり、空間のお仕事の部分ですね。
郡司さん:しかし、空間の仕事から今までの経験を活かし、商業施設になにか一工夫加えるアイディアを考えてほしいなどの仕事にどんどん繋がっていっています。
郡司さん:よくいいますけど、コロナっていい意味でも悪い意味でもグレードリセットされたと言われていて。
たまご:グレードリセットってなんですか?
郡司さん:何が正しくて何が正しくないのかがわからなくなった。スタートラインがみんな一緒になったんじゃないかなって僕は思っています。
郡司さん:でも人はみんな答えを求めたがる。止まっていたくなくて先に進みたいからアイデアや答えを求めているんだと思います。
会社を辞めたい理由は何?
たまご:フリーランスで成功する人の特徴は何だと思いますか?どういう性格の人がフリーランスで生き残って行けると思いますか?
郡司さん:僕は、性格というか人柄だと思います。すごく仕事ができる人がいたとしても態度が悪い人とは仕事したいと思わないですね。そういう瞬間であれば誰にでもあるから仕方ないと思うんです。誰にだって一瞬気に入らないなと思うことはあるので、その時に機嫌が悪くなったとか、空気が悪くなったとかそういうのは気にしません。
郡司さん:そうではなくて、理不尽だったり、人として信用できない人。そういう人とはあまり一緒に仕事がしたくないなと思ってしまいますね。フリーランスとして、というより、もちろん技術なども必要ですが、人として誠実な人が成功というより残っていけるような気がします。
たまご:たしかにそうですね。
郡司さん:あとは継続力ですかね。頑張り続けられる人。技術も必要だと思うかもしれないけど残念なことにいずれ世の中が発展したら技術は全部ロボットができるようになってしまうかもしれません。ずっと変わらないのは人間であり、人柄なんじゃないかって。個人的にフリーランスで成功する人の特徴は人柄と継続力だと思いますね。
たまご:例えば会社をやめたいと思った人が全員辞めてフリーランスで仕事を見つければいいやと思ったとしても絶対に8割以上がまた失敗しそうじゃないですか。どういう人が会社を辞めてフリーランスになる決断をしていいのかなと思って。
郡司さん:なるほど。それで言うと、会社を辞めたい理由ですね。瞬発的に上司がイラつくからとか、なにかに失敗して怒られたから今この瞬間から逃げたくて会社を辞めたい!と思って辞めるのだとしたら、絶対に同じように次の会社も辞めてしまうだろうし、どこにいっても変わらないような気がします。
郡司さん:会社を辞めたいと思った理由が将来的にやりたいことが違う、ここにいても自分の夢は叶えられないと思って辞めたいと思っているのだとしたら辞めるという決断をするのはありなんじゃないかなって。
郡司さん:僕も最初の会社に入っていたときに、とても素敵な企業だったし、嫌なことはありませんでした。でも自分の将来がなんとなく見えちゃったというか。毎日会社に行って、仕事を繰り返す日々で、自分の人生がこれでいいのかなと思ったので会社を辞めたような気がします。
自分の好きを極めたいインターン生募集!
たまご:どのような人が御社にマッチしますか?
郡司さん:諦めない人ですね。新卒採用はやっていないのですが、中途採用は相性が合えばぜひ。それからインターン生も募集しています。例えば映像がやりたいだったり空間デザインの勉強をしたいだったりそういった自分の好きなことを追求したい人を歓迎します!
郡司さん:ビジネスの一般常識を学びたいのだとしたら大手企業に入ったほうが絶対手っ取り早いとは思うんですけど。
たまご:でも映像や空間デザインなどの専門的な仕事を経験したことがあるというのはとても大学生にとって財産になると思います。就活のときに自分が即戦力になれることをアピールできますし、内部から見た一歩踏み込んだ見解を話せますしね。上っ面のネットで調べた情報だけじゃないのが伝わってとても有利だと思います。
人の喜びが仕事につながる。
たまご:お話を伺っていると、郡司さんはお金に執着しない考え方のように感じました。お金を稼ぐことに関してなにか考え方があったら教えて下さい!
郡司さん:お金を稼ぐことに関する考え方…。1つ思っていることは、人に『ありがとう』と言ってもらえることはすべてお金につながる』と思っています。
郡司さん:この人は何を求めているのかな、何をしてあげたら喜んでもらえるのかなと考えると、面白そうかつお金にもなる仕事につながるのかなと考えています。
違う価値観に触れることで常識が常識じゃなくなる
たまご:学生時代はどのような生活をしていたんですか?
郡司さん:たくさん旅をしていましたね。
たまご:海外旅行ですか?海外に行くと世界の見え方が変わるとよく聞くのですが具体的にどのように変化しましたか?
郡司さん:世界の見え方が変わるというか、違う価値観に触れることで、自分の常識が常識じゃなくなるといった感じですね。こういう世界があるんだということに気づいて圧倒させられるんです。自分が悩んでいたことが馬鹿らしくなるというか。
たまご:なるほど。日本では会社は基本的にスーツだし髭は剃って行かないといけないし長髪はだらしないという目で見られるしと葛藤していたんですもんね。海外ではそんなこと気にしない国はたくさんありますもんね。
たまご:なにか印象的だった国はありますか?
郡司さん:たくさんありますよ。まずインドに行った時には一般道路で日常的にタンカーで死体が運ばれていてみんなが普通に見えるところで火を炊いていて、そこに死体を放り込むんです。みんなも死んでいる人を見ても可哀想だけど当たり前のこととしてそんなに驚きはしません。
たまご:私旅行でそんなの見たらトラウマになってしまいます。インド行けないなあ。
郡司さん:コンビニとかに売っている飲料水もみんな買う前に蓋が空いていないか確認するんです。もし空いていたらそれは川の水を入れてそのまま店舗に並べたものだから飲んだら体調を崩します。
たまご:インドの川って沐浴するところですか?あそこって人がお風呂みたいに体を洗っていたり、トイレの下水が流れてきたりしてるって聞きました。
郡司さん:そうですよ。日本ってトイレから流れたものって基本見えないようになってるじゃないですか。それは日本で当たり前なだけで海外では見えるところで流れていることなんてザラにあります。
たまご:今とてつもなく日本に生まれてよかったと噛み締めています(笑)
郡司さん:さらに、ホテルで寝ていたらサルが入って来てカメラを盗られたんです。よく見たらサルに指図している飼い主がいて。
たまご:サルって人の言うこと聞くんですか?アラジンの中だけの話だと思っていました。
たまご:日本ではあまり野生のサルを見かけないので実感が湧きませんけど、海外では自分の荷物から手を離したらいけないとは聞きますね。ホテルの中にいても安心して眠れないんですね。
郡司さん:貧困過ぎてお金をもらうために足のない演技をしてお金を恵んでもらっている人がいたり、イギリスのご飯がまずいといわれているのも全くの嘘で全然美味しいし(人によって違うかもしれませんが…)、危ない国だといわれている国も噂が独り歩き強いるだけで実際に行ってみたらすごく温かい国だったりもするし。本当に行ってみないとわからないんですよ。
たまご:全部衝撃的ですけど、その国の人たちにとってはそれが当たり前なんですもんね。
たまご:日本は島国だからこそ余計に他国の文化が入って来づらいんですかね?
郡司さん:それもあるかもしれないですね。あとは日本人の国民性もありますね。日本人は匿名が好きな文化で自分に関係あること以外他人に干渉しない感じ。自分と違う文化をあまり知ろうとしない人が多いのかもしれませんね。
たまご:自分たちの常識を押し付けがちですね。昔からの文化に囚われすぎているというか。
誰かが作った正解に縋る必要はない
たまご:では学生時代に何をやればいいかわからない学生にアドバイスをするとしたら、やはり海外旅行に行ってみろということですか?
郡司さん:無理に今から新しいことを始めようとする必要もないと思いますけどね。
たまご:それも就活のときにテンプレートとして聞かれるからなんですよね。ありきたりなのだとサークルの代表をやっていましたとか留学していましたみたいな大きなエピソードがないと不安になってしまうのではないでしょうか。
郡司さん:就活でしゃべることって本当はなんでもいいと思うんです。今から新しいことを始めなくても絶対に今までやってきたことでエピソードになることがあるので。
郡司さん:バイト週6で頑張っていましたでもいいし、4年間大学生活で遊びまくったのだとしたら、僕はここの大学に入れば人生薔薇色だと信じていました。だからここの大学に入るために死ぬほど勉強を頑張りました。でも入ったらゴールだと思ったので大学では遊びまくってしまってその結果就活をしている今とても後悔しています!って話をしてもそれはそれで面白いだろうし。
たまご:確かに面白いですけどなかなかそこまで振り切れない(笑)
郡司さん:面接官に伝えなければならないのは自分がくじけた時にどう解決してきたか、どう乗り越えたかなんじゃないかって。この質問は何を聞きたくて質問しているのかなと汲み取る力が一番重要になってくると思いますね。
郡司さん:ただどうしても何かを始めたいと思うのであれば、まずなんでもいいからやってみる。何でもいいからそれを頑張り続けられたら必ずどんな形であれ自分の武器になると思います。
たまご:最後に今の就活生にメッセージをお願いします!
郡司さん:まずどこでもいいから就職する。そんなに深く考えなくていいから。就職してからがスタートラインだと思っていいと思います。
郡司さん:入社してからここは自分のやりたい仕事じゃないと気づくこともまた大事なことですし、この仕事は嫌いだと気づいて嫌いから好きを見つけるのも大事。仕事も人生もその繰り返しです。正解も不正解もないし、誰かの作り出した正解にすがる必要もない。それが『すべて、これでいいのだ』につながるんです。
たまご:すごいいい話ですね。ちょっと泣きそうです。
株式会社心電 会社概要
企業ページURL | https://sinden.tokyo/company |
お仕事のご依頼・ご相談
お問い合わせ | メールアドレス:info@sinden.tokyo |
編集後記
ほめるBARという発想面白いですよね。
私は圧倒的に褒められて伸びるタイプなのですごく行ってみたいです。
自己肯定感を高めることってとても大事なんです。
特に私の就活時代は地獄すぎて自分はどこにも必要とされていないのではないかとどんどんネガティブな思考になっていきました。
でも今は好きな仕事をして、日々褒めてくれる人たちと一緒に仕事をすることで自分に自信を持って生きられるようになりました。
就活時代の私と今の私を両方知っている人に会うと、いつもオーラが全然変わったねと言われます。
それくらい人から無条件に褒められるという経験は自分を変えてくれるのです。
それから私は海外では台湾にしか行ったことがありません。
だから郡司さんに聞いた話はホラー映画の内容が現実に起っているように感じました。
でも日本にいるせいで当たり前になっていることから開放される居心地の良さを体験してみたいなとも思いました。
月~金まで出社と退勤を繰り返して、敬語を使って、スーツを着て、時間通りに活動してというルーティーンから逃れられる世界があるのでしょうか。
ただそういった規律がしっかりしている国だからこそ、清潔で居心地がいいのが日本の良さですね。
もしも今、現実の世界からどうしても逃げ出したい!と絶望している人がいるのなら、世界はここだけじゃないということを伝えたいです。
一度日本を飛び出してみたら、自分が今悩んでいることなんてちっぽけだったと気づくかもしれないし、反対に今いる自分の環境が本当は恵まれていたということに気づくかもしれません。
投稿者プロフィール
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美容が好きな20代。貯金は美容にかけていることが多いです。
インコのザシアンと一緒に暮らしています。
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