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教えて!偉い人!【女子大生の社長訪問日記】

日本は昔から終身雇用の国だと言われてきました。

会社に入るとまずその会社の文化を学び、その会社で一生やっていくにはどうしたら良いかの術を身に着けます。

日本は海外に比べると生産性が低いと言われているのです。

その原因は組織として動くことが重要視されるために個人の行動力が拘束されるからです。

今後は日本も転職当たり前、フリーランスが増える時代になっていくのでしょうか。

このシリーズでは現役就活生の私が現役社長の方々を訪問し、インタビュー形式で社長さんの人生やキャリアの選択方法について語っていただきました。

働き方改革と緊急事態宣言で変わったことはなんですか?

今後の就活生はどこを見て会社を選んだらいいの?

今世紀最大の就活氷河期を生き抜いた私が聞きたかったことをズバズバ聞いてきました。

就活生の皆様、ぜひ参考にしてみてください。

編集担当:たまご

インタビュー日時:2021年8月

武器は圧倒的な営業力!あとは熱量とセンスが大事

今回インタビューさせて頂いたのは株式会社GiRAFFE&Co.の吉澤宏充社長。

現在はSEOの会社で日々斬新なサービスを世界に発信し続けている吉澤社長ですが、過去には200万円の借金をするほどフラフラしていたことも。

どのような転機を経て『働くことが好き』に変わっていったのでしょうか。

働く意味がわからないと思っている方にぜひ読んでいただきたいです。

プロボクサーと美大を目指していました

たまご:略歴を教えて下さい。

吉澤さん:大まかに言うと、明治大学卒業後OA機器販売の営業職を経て、整体院・エステサロンの経営をしつつ、IT企業の役員に就任しました。その後いくつか企業を立ち上げて今に至るという感じですね。うまく機能していない会社もあるので、教えて!偉い人!ってタイトルですが、全くそういう種類の人間でなく、むしろ逆ですね。

たまご:なるほど(笑)でも今は社会の最前線で活躍されている社長さんじゃないですか。ニート体質だった方がどのように成長されたのかとても面白そうです!

たまご:大学では何の勉強をされていたんですか?

吉澤さん:一応法学部だったんですけど全く勉強せず、法律の知識はほぼないですね。

たまご:私も法学部ですけど法律の知識はほぼないです(笑)

たまご:ファーストキャリアを決める時はどのような就活をされていたんですか?

吉澤さん:大学4年の時はプロボクサーになりたくプロテストを受験したんです。でも残念ながら落ちてしまったので、秋頃から就活をはじめました。

吉澤さん:当時は就職氷河期で、なかなか内定がもらえなかったんですけどバンタンデザイン研究所に6次面接を経て内定獲得しました。当時500倍くらいだったみたいです。

たまご:500倍ですか?すごいですね。バンタンってデザイン系の会社ですよね?学生の頃からデザイン系の仕事に興味があったのですか?

吉澤さん:僕は大学入る前は本当は美大に行きたかったんです。

たまご:本格的ですね!

吉澤さん:でも才能がなかったので美大には入れずでした。それでもクリエイティブなことはやりたかったので、学生の時はマンガとか描いてましたね。

たまご:すごい!絵にボクシングにって才能豊富すぎませんか?!

たまご:ボクシングを始めたきっかけは何だったんですか?

吉澤さん:昔から全うな人生好きじゃないんです。敷かれたレールの上を歩きたくないというか。ボクサーにロックとかパンクとかそういうものを感じていて、そんな部分にあこがれていたんですかね。社会に対して漠然と反抗したいというような内包していたエネルギーをなにかにぶつけたくて。ボクシングってその欲が直接的に満たせるじゃないですか。

吉澤さん:女性って母性本能を持っているって良く言われると思うんですけど、男性は闘争本能を持ってる部分ってあると思うんです。当時はその闘争本能をどこかに形としてぶつけたかったんです。

たまご:それで二度目のプロテストに受かって、バンタンに入るのは辞めて、OA機器の販売会社で働きながらプロボクサーを続ける道を選択したんですよね?

たまご:いわゆる希望通りの大手の会社に入社できるという道を捨てて他の選択をするというのは不安はなかったですか?

吉澤さん:バンタンには入社はしなかったんですけどインターンは経験したんです。でも周りがデキる人ばかりで自分が浮いているなと感じていたんです。上司の言うことができなくて例えば『インターンは電話が鳴ったらすぐ出ろ』と言われていたんですけどそれすらできなくて(笑)

吉澤さん:あと、会社に入るとビジネス会話を学ばないといけないじゃないですか。その時僕挨拶すら『こんちはっす』みたいな感じで、そんな僕からしたらビジネス会話とか敬語とかって新たな言語をもう一つ習得するレベルに感じられたんですよね。

たまご:確かに敬語って難しいですよね!私も今も苦戦しています。咄嗟に正しい敬語が出てこなくて…。

吉澤さん:そんなことを経験しているうちに単純に働きたくなくなったんですよね(笑)

たまご:なるほど。

吉澤さん:だから働かなければならない環境から逃げたと言った方が正しいかもしれません。

『明るく元気に図々しく』これが営業成績No.1の秘訣

たまご:でもその後についた営業職だって大変な仕事ですよね?

吉澤さん:その会社は社会人の超基本的な研修をしてくれたんですよね。そもそも、社会人・営業職とはこういうもので、敬語から挨拶などイチから教えてくれました。だから自分にもできるなって感じることができたんです。

たまご:インターンの件に関しては比較的即戦力を求められたってことだったのかもしれませんね。

たまご:私も携帯ショップの営業のアルバイトを経験したことがあるのですが、家電や電子機器の営業って大変じゃなかったですか?

吉澤さん:大変でしたよ。飛び込み営業とかテレアポとかなんで。

たまご:もともとその商品に興味がない人に売り込むんですもんね。

吉澤さん:そうそう。会社でみんなが働いているところに訪問して『すいません~』って言ってズカズカ入り込んで。今ならコンプラ観点から完全にアウトですね(笑)

たまご:断られる前提ですもんね。

吉澤さん:そうです。でも結果は一番だったんですよ!

たまご:売上一位ですか?!すごいですね!コツはなんですか?

吉澤さん:『スマイル』と『センス』ですね(笑)明るく元気に図々しく。

たまご:図々しく大事ですね(笑)

吉澤さん:だいたい社長の机は入り口から入って一番奥だよって教わって。社長の机一直線で向かって直接話しに言ったりして。

たまご:天才的な図々しさですね(笑)

受注率100% 岡山まで訪問販売に行きました

たまご:OA機器にはその当時から興味があったのですか?

吉澤さん:OA機器に興味があったと言うか、パソコンとかHPに興味がありました!今では信じられないかもしれないけど、当時は電話やFAXがコミュニケーションの主流でした。今はメアドは個人に一個あるのが当たり前ですけど、当時は会社でもメアドを持っているところと持っていないところがあって。これからはメールというビジネス文化が必須になるなと思ったんです。

たまご:そうなんですね。

吉澤さん:だから将来的にインターネットで時代が変わりそう。と感じてそこに興味がありました。

吉澤さん:インターネットを触るのは他の人より早かったので。

たまご:OA機器の営業職はどれくらいの期間やっていたんですか?

吉澤さん:3ヶ月です。

たまご:意外と短い!(笑)

たまご:そこからどのように整体院・エステの経営者に繋がるんですか?

吉澤さん:親が自営業をやっていて、といってもエステとは関係ない節水器を売ってたんですけど。

吉澤さん:OA機器の会社で営業も覚えたことだし親の会社手伝ってみようと思って。当時電話番号の前に『0088』などの番号を付けると通話料が安くなるっていうサービスがあったんですけど、それをいちいちおさなくても勝手に安くなるサービスの契約を取る仕事をしていました。

たまご:親の会社でですか?

吉澤さん:そうです。その仕事を今度は独立してアパートを借りて、事務所兼自分の家でフリーランスみたいな仕事をしていました。

吉澤さん:でも自制心がないから(笑)

たまご:フリーランス向いてないじゃないですか(笑)

吉澤さん:朝起きて、どうしようかなー、仕事気乗りしないなーと思って冷蔵庫開けたら、ついビール開けちゃったり。

たまご:昼間からビール最高ですね。

吉澤さん:そうしたらどんどん堕落した生活になっていって。そろそろちゃんとしないとやばいなと思って。気づいたら借金も200万くらい溜まっちゃってたし。

たまご:借金があったんですね(笑)

吉澤さん:キャッシングで…。

吉澤さん:その後は健康機器たとえばマッサージ器などのHPを作って代理販売の仕事をしました。

吉澤さん:これが意外と上手くいって。半年で月120万円くらいは売れたんですよ。

吉澤さん:検索エンジンでヒットしやすい施策をして、HPで見てもらって、『興味あります』という方からご連絡を受けたらその方のご自宅まで伺ってその器具を体験してもらうんですよ。

たまご:家まで行くんですか?!訪問販売的な?

吉澤さん:そう!一番遠いところで岡山まで行きましたね。

たまご:体張りすぎじゃないですか!

吉澤さん:でも、受注率100%でしたよ。

たまご:訪問販売までこぎつけたら百発百中ですか。さすが会社員時代に培った営業力活かせてますね!

吉澤さん:その後は実家の自営業があまり業績が伸びなくなっていて、それなら今後伸びそうな業界にシフトしようってことで、整体院をはじめました。

たまご:なんで整体院だったんですか?

吉澤さん:整体院って元手がそんなにかからなかったんですよね。でもそのタイミングでもっと社会とかビジネスについて勉強しなきゃなと思って一回会社に入ろうと思いました。それで前にいたOA機器の会社に戻って勉強させてもらいました。

たまご:それが何歳のときですか?

吉澤さん:27歳のときで、その時は3年間そこで働きました。働きながら整体を手伝って売上を3倍にして、SEOの会社の役員も同時並行でやっていましたね。

たまご:売上3倍ってすごいですね!

コピー機を売るために不動産屋と協業

たまご:最初に起業したいと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

吉澤さん:やりたいと思ったアイディアが会社都合で制限がかかるなと感じていたからですね。

たまご:具体的にはどんなところで不便に感じていたんですか?

吉澤さん:例えば僕の会社がコピー機の販売・営業をやっていたときに、OA機器を買う人って主に会社を移転するときなんですよね。それなら移転する予定もない会社を手当り次第に訪問するようも移転予定の会社に的を絞って売りに行ったほうが絶対いいじゃないですか。

吉澤さん:だから僕はその地域のテナントを管理している不動産屋に行って今後移転予定の会社ってどこですか?事前に情報を聞きに行ったんです。

たまご:頭いい!確かに不動産屋に行けば先回りできるんですね!全然思いつかないです。

吉澤さん:そうそう。その方法とかも自分では絶対この方法の方が効率よく仕事ができると分かるのに、会社にいるとその方法を使うにも許可を取らなければならなくなる。それに許可が出るまでって会社が大きければ大きいほど時間がかかるんです。

たまご:たしかに。色んな人通して上の方まで話が行ってまた戻ってくるんですもんね。時間かかりますよね。

吉澤さん:不動産屋と提携しておけば移転しようと検討している会社さんに事前にコピー機などの機器の移設に関してはどのようにお考えですか?のように聞いてもらってうちを紹介してもらうことだってできます。

たまご:別にルール違反はしてないですもんね。

自由を快適と感じるか苦痛に感じるか

たまご:御社の事業展開について教えて下さい。

吉澤さん:SEOを軸としたWEBマーケティング受託事業を基盤として、主にWEB集客が事業の柱となる新規事業をいくつか展開しています。

たまご:新規事業とは具体的に言える範囲でどのようなものなんですか?

吉澤さん:賃貸オフィスポータルサイトの運営(https://chintai-office.net/)、レンタルオフィスのポータルサイトの運営(https://chintai-office.net/ofit/)、利用規約を身近にするサービスソーシャルペンタゴンの運営(https://pentagon.social/)、デザイン・WEBマーケティングでバスケットボールを応援する事業(https://hoopnoob.com/)、企業の理念を検索できるサイト(https://globalpolicynetwork.org/)などをやっています。

たまご:御社のアピールポイントはどんなところですか?

吉澤さん:働き方については、場所と時間に束縛されることが無くとても自由なところです。仕事内容としては、新規事業を1から立ち上げるところに携われる可能性があるところ。自社のアピールとしては、大規模サイトのSEOで国内有数の実績を持つところですね。

たまご:完全にフレックスタイム制とお聞きしました。自由度が高くていいですね。

吉澤さん:一方で自由は実はその言葉と裏腹に責任と恐怖を伴います。基本的には会社としてメンバーの行動管理は行ないませんので、どの時間帯に働いても良いが、期日までにアウトプットを出す必要があります。能動的に物事に挑戦するマインドと責任感を持ち続けることが出来ないと、管理してもらった方が気が楽になることも多いです。

吉澤さん:作業をお願いされる仕事はやるだけなので自分のスキルの問題です。マニュアルに沿ってやるだけなので自制心があれば出来ます。

吉澤さん:一方抽象的概念を具体化する仕事や、そもそもの課題発見から課題解決方法を考える仕事を任されることもあります。こういった仕事の場合、期日までにアウトプットが出せるかどうか仕事着手時点では分からないのです。

吉澤さん:その時に上記マインドを持っていないと責任とプレッシャーに押しつぶされてしまいます。上記マインドを持ってる方は新規事業をやるのも楽しいと思います。

たまご:自制心を持って仕事ができる人なら御社でやっていけるということですね。

たまご:もともとフレキシブルな働き方を採用していたということでリモートワーク率も高いのかなと思うのですが、リモートワークにできない部分もありましたか?

吉澤さん:やはりアイディア出しのところですかね。あとは複雑な事情でホワイトボードが必要だったり、熱量を伝えたい・確認したい会議の場合はオフラインでやったほうが効果的かなと思います。

たまご:白熱した議論だったり、熱量を伝えたいだったりはオンラインではなかなか難しいですよね。

たまご:なにかコロナでダメージを受けた部分はありましたか?

吉澤さん:メンバー間の意思疎通の時間が減少したことによるアウトプットのプロセス共有が少なくなり、蓋を開けたらプロジェクト遅延という状況もありました。

吉澤さん:意思疎通減少の原因の一つとしては、出社時にあった「あ、ちょっといいですか?」の2~3分程度のコミュニケーションが無くなったことは大きいと感じています。

たまご:直接だとすっと出てくる確認の言葉が文字にして連絡するとなると疎かになってしまう部分は少なからずあると思います。

アイディア出しは必ずしもゼロイチではない

たまご:時代の流れに沿って、今後の会社の展望などありましたらお聞かせ下さい!

吉澤さん:具体的な数字目標という意味での展望は明確な意思を持って掲げていないですが、ビジネス成長は売上成長ではなく社会が豊かになることに寄与できた結果、成長するものと考えています。まだ社会にないサービスをいくつか挑戦していきたいと思っています。

たまご:吉澤さんはそういったアイディアがぽんぽん出てくる方なのかなと思うのですが、それを後輩に対して、その才能・アイディアマンを育てるにはどうしたらいいと思いますか?

吉澤さん:それは僕も聞きたいですけど…。

吉澤さん:アイディアを出せる人と出せない人ってアイディア出しがそもそも好きな人苦手な人ってタイプが完全に分かれていると言われているんです。

たまご:そうなんですか?!たまに信じられないくらいアイディアポンポン出てくる人っていますけど逆にアイディア出せない人は根本的に無理なんですか?それってどうにもならないんですかね?

吉澤さん:でも今はデザイン思考とかの考え方がありますよね。

たまご:コンサルの方の思考回路ですね!

吉澤さん:そうです。アイディア出しのフレームワークに当てはめていく。アイディア出しはもはやゼロイチではないと言われています。

吉澤さん:その他にも山口周さんが”ビジネスで課題があったら、その課題の抽象度を上げてそれを非ビジネス領域の哲学や宗教や歴史・政治史、スポーツの世界に当てはめてみるといい”と教えてくれました。例えば、歴史上の村や集落の組織体制や紛争など、どんな解決事例があったか、などビジネス上の課題を他の分野に当てはめて考えてみるんです。その課題解決事例から、今のビジネス課題に適用できないかを考えると良いですよ、と。

たまご:なるほど。人間の歴史ももう結構長いですもんね。そういうところからヒントを得てそのフレームに当てはめてみればもう解決できないことはないってことですね!

たまご:私はこの前イスラム国の運営についての本を読みました。

吉澤さん:どんな本だったんですか?

たまご:イスラム国がいかに資金調達が速くて、メディアの力をうまく利用して自分たちの組織を大きく見せかけていたかっていう国家論の本です。戦争もビジネスとして見るとどこかに当てはめられるのかもと思いました。

吉澤さん:いいですね。そのまま当てはめてしまうと問題なんだろうけど、そういうところにヒントって転がっているんですよ。

たまご:私も育てられそうです。山口さんの本読んでみますね。

斬新なサービスを作ったらすぐに海外展開を

たまご:具体的な今後の事業展開の方向性などの計画はありますか?

吉澤さん:いくつかあります。まだ準備中ですけど将来的にグローバル展開可能な事業をやっていきたいですね。あとはアフターコロナによる需要変化を捉えた事業ですね。働きがいに関する仕事やビジネス特許申請など。それからブロックチェーン技術を使ったNFTやWEB3.0への事業展開も考えています。

たまご:自分の会社をグローバルに展開していきたいと思ったとき、まず最初は何から始めるんですか?

吉澤さん:新しいサービスを作ることがまずはスタートですけど、Webサービスってボーダーレスじゃないですか。サービスさえ作ってしまえばあとは多言語化さえできればそれなりに形になるのではないかと考えています。コアなサービスを考えたときに海外展開も視野に入れておいたほうがいいなと思っています。

吉澤さん:Facebookが日本に進出してきて世界中が虜になるアプリが誕生しましたけど、それより前に日本にだって同じようなサービスはあったんです。もしその日本企業がFacebookより先に海外展開していたら日本の企業がFacebookの位置にいたかもしれない。

たまご:すごいサービスを作ったなら早く海外展開しておかないと他の海外企業が同じようなサービスで日本に進出してきたときに世界中に影響力を持つサービスの立ち位置が盗られてしまうってことですね。

採用時はエンゲージメントを重視

たまご:働きがいに関する仕事って具体的にどのようなものなのでしょうか?

吉澤さん:いわゆる働き方改革を含めてなんですけど、働き方改革って言葉では陳腐すぎる気がして。

吉澤さん:今の日本はまだビジネスの世界で自己紹介をするときに『○○会社の○○です』と挨拶すると思うんですけど、将来的には『私は、こういうスキルがあって、今は○○会社で○○、✕✕会社で✕✕というプロジェクトをやっています』という自己紹介をする人も増えていくと思います。

たまご:自分の属性を会社ベースではなくプロジェクトベースになるということですか?

吉澤さん:そうです。海外だとこういった働き方をする人も増えているようです。海外は職を転々とするものだという考え方ですが、日本はこの会社で長く上手くやっていくにはどうしたら良いのかという考えで企業の文化を学ぶことにとても時間をかけますよね。

たまご:最近は日本でも転職が少しずつ増えてきましたが今って終身雇用の率とかはどのくらいなんでしょう。

吉澤さん:どうなんでしょうね。

たまご:後で調べてみますね。でもまだまだ海外には及ばないということですね。

吉澤さん:そうですね。働きがいに関する仕事としてもう一つは社員のエンゲージメントを上げるにはどうしたらよいかという経営課題に対して、採用時からエンゲージメントを向上させるお手伝いなどをしています。エンゲージメントってわかりますか?

たまご:エンゲージメントわかんないです。

吉澤さん:社員の満足度との違いがよく聞かれますが、似て非なるもので、『社員が積極的に会社に貢献したいと思う意欲』それがエンゲージメントです。

たまご:でもその考え方って会社にマッチしようという考え方ですよね?吉澤さんが推奨する転職文化とは対局にありませんか?

吉澤さん:そこが先程話した自分に向いているのはどっちか?というところとつながってきますね。フリーランスを快適と感じる人もいるし、組織で働くことを快適と感じる人もいる。組織で働くにも多様な考え方がありますね。

たまご:御社にマッチする人のところですね。自由に仕事ができる代わりに責任が自分のものになることを苦痛に感じない人。

たまご:先日インタビューさせていただいた社長さんに、就活生へのメッセージとして『自分が大手とベンチャーどちらに向いているのかに関しては就活生の間に見極めるべき』という言葉をいただきました。それと似ているような気がします。

たまご:周りから干渉されずに自分でどんどん高みを目指せる人なのか、大手の中で一生安定を獲得したいのか。その選択を間違えると本当に苦しむことになると。

吉澤さん:その通りですね。どちらが良いということでもなくどちらが向いているかということなので。

たまご:御社で挑戦できることは何ですか?

吉澤さん:WEBマーケティングのディレクター、サイト改善施策を考えてクライアントに提案、実施、効果計測。それから自身の成果が分かりやすい仕事に挑戦可能です。

たまご:御社ではどのような能力が身につきますか?

吉澤さん:スキルにおいてはWEBマーケティングスキル、WEB広告、SEO、WEB接客など。マインド・センスにおいては自分で考え実行出来るマインドやセンス、問題発見マインドなどですね。

たまご:入社してからのキャリアパスを教えて下さい。

吉澤さん:まずは、経営学全般のことを浅く広くでも知識を身に付けた上でジェネラリストを目指し、その後、得意分野でエキスパートを目指す。そして、その事業の責任者(場合によっては、グループ会社の役員)を目指すイメージです。人事評価方針は明確にありますが、具体的なキャリアパスや昇進制限などはありませんので、アイディアと熱量とセンスがあれば、大きな仕事にも取り組めます。

たまご:アイディアと熱量とセンスですね。

経営理念について主体的に質問をしましょう

たまご:学生時代吉澤さんは働きたくなかったとおっしゃっていましたが、働くことは好きになりましたか?

吉澤さん:今は好きですよ!やっぱり仕事がうまくいったときが楽しくて。成功体験があると変わりますね。

たまご:成功体験って大事ですよね。

たまご:最後に今の就活生に向けてメッセージをお願いします!

吉澤さん:楽しいと思える仕事に就いてほしいなと思います。

吉澤さん:以前の僕みたいな働くことに後ろ向きな方がいたとしたら、目の前にある仕事をまずは最低1年間一生懸命続けてみるというのもやってほしいです。

吉澤さん:小さな成功体験で良いので、それを積み重ねていくうちに、楽しいと思えること何なのかもわかってくると思います。

たまご:一年後にそれがきちんと経験として自分に価値を付与してくれますもんね。どうしようもない学生以外でも今の学生は『働く意味がわからない』という人多いと思いますよ。

吉澤さん:一生懸命やることで働く意味はわかってくると思います。また、働く意欲が高い方には、課題解決能力よりも課題発見能力が求められる場面が増えているということを知っておくと良いかと思います。

吉澤さん:また山口周さんの著書ですが、『ニュータイプの時代』はおすすめです。

吉澤さん:働く意欲に関係なく、面接のときに企業理念について質問してみることをおすすめします。

吉澤さん:この会社の理念はこういうものなんだと受け入れるだけではなく、『この理念はどういった意味ですか?』や『この理念に基づいた行動って、社員の皆さんは具体的にどんなことされてますか?』などを質問して社長だけでなく、どの社員さんでも自分事のように答えられる会社を見つけられたらいいなと思います。

たまご:それが先程おっしゃっていたエンゲージメントの高さにつながっているんですね!

吉澤さん:その通りです!

株式会社GiRAFFE&Co.会社概要

https://giraffe-co.jp/company/index.html

採用

募集URLhttps://giraffe-co.jp/recruit/
プロジェクトマネージャー・Webディレクター【必須スキル】PCの基本的な操作スキル

【歓迎するスキル】Excelを使った書類作成スキル
Powerpointを使った提案書・プレゼン用スライドの作成スキル
インターネット関連の知識
GA・GSCなどのツール活用スキル
SEO・リスティング・SNSなどのWebマーケティングの知識・運用実績
Webディレクターの実務経験
アカウントマネージャーの実務経験(業種不問)
新規事業やサービスの企画・立ち上げの実務経験(業種不問)
Webエンジニア不確かな状況下でも前に進めるメンタリティ、失敗は成功の素と考えることが出来るタフネスさ
Webデザイナー【必須スキル】Illustrator / Photoshop / Dreamweaverなどの基本的な操作スキル(Affinity系も可)
HTML・CSSの基本的な知識

【歓迎するスキル】Wordpressを使ったサイトの構築・カスタマイズの経験
Webデザイナーとしての実務経験
ブランディングの実務経験

【その他】実務経験者:実績や作品をご提出ください(形式不問・担当パート必須)
実務未経験者:作品や自己PRをご提出ください(形式不問)
学歴不問
アルバイト弊社デザインチーム(3名)の一員として業務にあたっていただきます。ポジションとして、以下のいずれかを想定しています。アシスタントデザイナーとして、チーフデザイナーの教育を受けながら、デザインチームのタスクをサポートしていただく方。
アシスタントデザイナーとして、スポーツ関連サイト専属スタッフとして、サイト運営業務にあたっていただく方。
また、双方の意向が合えば、社員登用の可能性もあります!

編集後記

きちんと能力がある方の転職と、どこの会社にもマッチできない人が無計画にやる転職では全く意味が違ってきます。

お話に出てきた転職率について後日調べてみました。

終身雇用の国日本で転職率を調べると最初に離職率が出てきてしまいます。

3年以内の新卒の離職率は年々上がっているようですね。

他の社長さんの記事でもお話に出てきましたが転職でキャリアアップをしたい場合、仕事を辞めますと宣言したときに他の人からオファーをもらえるくらいの経験と実績がなければ難しいです。

私は吉澤さんがおっしゃったように今目の前にある仕事をとりあえず1年間必死にやってみることがとても重要だと思います。

転職したいと思ったときに自分の転職市場価値が変わってくるからです。

転職したいと思った時には『自分には○○という能力があります』『自分は過去に○○というプロジェクトに携わりました』という武器を持った状態で転職市場に乗り出しましょう。

また、私は就活時代コンサル企業も受けていたのですが、アイディア力が弱くて断念しました。

ロジカルシンキングの本で勉強したらいいとよく聞きますよね。

でも正直いくら勉強しても伸びている実感が湧きませんでした。

今回のお話を聞いて少し楽になりました。必ずしもゼロからイチを生み出すことが求められてるわけではありません。

今までの歴史上の出来事、宗教界、スポーツ界、哲学界、戦争、民族など。

他の分野をビジネスに置き換えてみたら、解決策の糸口が見つかることもあります。

アイディアを出すことはどんな仕事に就いたとしてもとても大事なことです。

だから今斬新なアイディアが思いつかないからと言って諦める必要はありません。

過去のことや自分が好きなこと、たとえば自分が好きなアイドルはどうやってブレイクしたのか、自分の熱中しているゲームはどうしてこんなに人気になったのかなども活用できるのではないでしょうか。

それを自分の仕事に当てはめたらどうなるだろうと一度考えてみることから始めると意外とアイディア出しが苦手分野から得意分野になるかもしれませんね。

投稿者プロフィール

レイニー
レイニー
美容が好きな20代。貯金は美容にかけていることが多いです。
インコのザシアンと一緒に暮らしています。

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