決済サービスを展開するペイパルは「2021年ペイパル海外通販レポート」を発表。日本におけるECのトレンドを分析しています。
日本における4つのトレンド
本調査は日本を世界の13の市場(※1)で実施されたもの。今回の調査対象となった13の市場全体では、56%がコロナ禍におけるオンラインショッピングの利用が増加したと回答しており、実際に2020年のEコマースによる売上高は、前年の3兆3,500億米ドルから4兆2,800億米ドルに急増しているそうです。
※…日本、中国、香港、シンガポール、インド、オーストラリア、米国、英国、フランス、ドイツ、ロシア、メキシコ、ブラジルにて実施
今回の調査報告でペイパルは日本には以下の4つのトレンドがあると発表しました。
1.自宅からのオンラインショッピングが主流に
2.キャッシュレス化の波
3.より安い価格を求めて海外通販を利用
4.根強い贈り物文化
日本のEコマース市場は、金額ベースでは世界第4位ですが、日本の小売業全体に占める割合はわずか13%と比較的に小規模にとどまっていました。しかしコロナ禍によってオンラインショッピング利用意向は20%上昇し、それはコロナ終息後も継続するとペイパルは推察します。
経済産業省発表の「キャッシュレス・ビジョン」によると、日本のキャッシュレス決済比率は18.4%で、他国と比べても大きくひらきがあります。オンラインショッピングにおいては電子決済が基本になるため、これまで普及しなかった現状もうなづけます。
ペイパルも「2025年までには日本のキャッシュレス決済率は40%になる」と予想しています。しかし、お隣の韓国では89.1%がキャッシュレス決済であるなど、まだまだ低普及であることは今後の課題になると思われます。
日本独特の贈り物文化。ギフト市場は成長見込み
オンラインショッピングの普及に伴って、安い価格を求めてAliexpressなどの海外通販を利用する人も増えてきました。しかし配送の安定性やサービスや品質の担保など、安全性を求める傾向が高いことから、今後も普及していくかは疑問です。ただし、国内の企業も楽観視できません。安さだけでなく品質も伴った海外通販が増えてくると、この流れはより加速していくことでしょう。
また今回のトレンド発表でペイパルは、日本の贈り物文化に注目しています。「日本のギフト市場全体では10%の成長が見込まれる」「日本のお歳暮市場は10%減少も、2020年には新たな習慣として帰歳暮(※2)が登場するなど、今後も市場全体が成長すると予想」としています。商習慣としてのお歳暮やお中元が減った一方で、別の贈答スタイルが生み出されるなど、独特の市場形成は日本の得意分野といってもいいでしょう。今後もギフト市場には注目しておくとよさそうです。
※…帰省とお歳暮をかけた造語。ステイホームで帰省できない代わりに、実家や友人などに送る贈り物
投稿者プロフィール
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美容が好きな20代。貯金は美容にかけていることが多いです。
インコのザシアンと一緒に暮らしています。
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