単純作業は人間からAIへ代替されていく。
今、世の中に存在するAIの進化は日進月歩です。
2023年3月にGPT4が発表され、あっという間に精度の高い命令を実行するモデルになったと思ったら、同じく2023年11月7日にはGPT4Turboの提供や、オールインで機能が提供開始されました。一回で処理できる文字数も飛躍的に向上しており、この時点で約12.8万トークンの処理ができるようになっています。
平たく表現するならば、一年も経たずに約15倍の命令(往復)が読み込めるようになり、専門的な機能もどんどんアップデートされていますということです。
このような世の中で、人間に残されている仕事はどのように変化していくのでしょうか。
こちらの記事ではAIに仕事が奪われる理由とその特徴、この先の展望と変動のありそうな仕事などについて紹介をしていきます。
なぜAIによって仕事が奪われるのか
AIに仕事が奪われる理由は単純明快で「人がやる必要が無い仕事だから」「同じ動きが多く、特定の条件だけで仕事が完結するから」などが挙げられます。
例えば、昨今企業のお問い合わせページにはチャットボットと呼ばれるシステムが搭載されていることを見かけます。
チャットボットは訪問者の質問に答えるシステムで、入力情報によって様々な情報を提供します。
チャットボットは基本的に導入されている企業やその製品の状態について詳しく記憶しています。さらに対人会話窓口としても賢いので訪問者の質問に合わせて複数の関連する答えを持ってきたり、更なる絞りこみの提案をしてきたりなど、利用者が次の動作に移りやすい回答をくれます。
では、このチャットボットがなぜ存在しているか考えてみましょう。
それは、企業が24時間365日お客様の質問に対応するため、そして労働コストを削減するためです。
このようなチャットボットの導入により、初動のお客様対応に対する人的時間は減ります。今まですべて人が行っていた作業の最初の簡単な部分をAIが受け持つことになるのです。
この機構が上手く定着すると企業はお客様サービスを効率化し、同時にコールセンターのスタッフの必要数を減らすことができます。つまり、企業側のコストはダウンし、雇用もそれに合わせて減っていきます。
また、同じく労働市場におけるAIの応用例として、自動運転車があります。
自動運転車の技術は急速に進化しており、近い将来において、トラックドライバーやタクシードライバーといった職種が影響を受ける可能性があります。
自動運転車は人間のドライバーが必要なく、また疲れることなく、長時間にわたって運転を続けることが可能です。これにより、運送業界は効率化され、企業は労働コストを大幅に削減することができます。
自動運転技術に関してはトヨタをはじめとする多くの企業が研究を重ねています。
さらに、製造業においてもAIとロボット技術の導入は進んでいます。
例えば、自動車の組み立てラインにおいて、ロボットは精密かつ高速に部品を組み立てることができ、人間には困難な作業も容易にこなします。
このように、AIは人間の労働者に代わって、労働集約的で単調な作業を効率的に行うことができます。
上記の例からも明らかなように、AIによって仕事が奪われる主な理由は、企業が求める効率化とコスト削減に直結しています。
そして、AI技術は人間が持っている個別のスキルや判断力を超え、単純で反復的なタスクを高速に、かつエラーなく実行する能力を持っています。しかも、パフォーマンスを揃えたり、柔軟性が必要なものはある程度柔軟に対応したりという設定調整も可能です。
単純性や高速化、均一化された作業や危険な作業などはロボットで代替していける未来に刻一刻と近づいているのです。
AI台頭による新しい仕事の創出
AIが台頭することによって関係する仕事が減る・もしくはなくなっていく場合、人間はどこに行くのでしょうか。
AIの台頭は、シリコンバレーのスタートアップで見たような、これまでにない仕事を創出するとする意見もあります。
例えば、自動運転車の安全性を確保するための車両テストドライバーは、AIの進化によって生まれた新職種です。これらのドライバーは、AIに代わり複雑な交通状況を監視し、想定をしていない条件下でのAIの判断を評価する責任を担っています。
「AIパーソナリゼーションスペシャリスト」はAIのカスタマイズを行う職業です。発注者である個々のユーザーの好みや行動に合わせて、AIアシスタントの応答や機能を調整することで、より人間らしい対話を実現させます。より人間らしく不自然を取り除く調整が役割となります。
また、AIは「判断」という仕事が時に非常に困難な場合があります。例えば『トロッコ問題』のようなものがあった場合でもAIはその場に応じてどう判断するべきかを学習しておかなければなりません。
こういった倫理的な問題に対応するため「AI倫理コンサルタント」のような新たな専門職も出現しています。彼らは企業がAIを利用する際に生じるプライバシー保護や公正性の問題を評価し、ガイドラインの策定を支援します。
事前にある程度ケースを予測しそれらに対して判断を下しておくのです。
これらの例は、AIの進化によって新しく市場に現れた需要です。新しい物の発展に対し足りない想定を補う場合などは新しい需要が生まれやすくあります。
こうしたことを先読みすることで、次に必要な職業の知識が見えてくるかもしれません。
AIで無くなる仕事
AIで無くなる主な職業となくなりづらい職業を図解しました。
左下が最も危機感の大きい作業で、右下が最も人の手が必要で変わられることはまだないと思われている職業です。
こうして一覧化すると、とってかわられやすい職業も、とってかわられにくい職業も技術系統の職種であることがわかります。
とってかわられやすい職業は、自動化の前提で言えば個性はあまり要らず既定の行動と一定のクオリティを担保した上で繰り返すことを求められる職業です。
他方、とってかわられにくい職業は、個人のセンスや細かい配慮、顧客との関係値、量産機ではできない技量の提供などが求められます。
特徴をまとめると下記のような対比が見て取れます。
- 行動に求められるパターンが少ない・パターンが多い
- 確実性が重要・その場の機転が重要
- 専門知識があまり必要ではない・必要
- 繊細な技術が不要・必要
- 顧客との関係値があまり関係ない・大いに関係ある
- 機微や個性に価値があまり求められていない・求められている
例として挙げると測定系の業務、特に交通量調査などは定点観測が必要となる為、電力がある限り同じ動作を期待できる機械向き。
料理人などのその日の湿度や温度、顧客状況、在庫状況など勘案する条件が多く複雑でさらに技術性の高い職種は人間向きと言えます。
一つ、恐ろしいところが今まで専門職と思われていた社労士や、トレーダー(短期分析)なども今後のAI分野の中に組み込まれつつあるということです。
これらの中核と言われる業務は、複雑ながらも正解のようなもの、マジョリティでは正解といったものがある程度体系化されています。
AI台頭後の職業地図
AIの台頭に伴い、私たちの職業地図は再構成されつつあります。
以前までは想像もつかなかったような職種がこれから生まれてくることになりますが、従来の仕事は効率化と自動化の波に飲み込まれていきます。消えていく職業も紹介したようにいくつも出てくるでしょう。
繰り返しますが、この変化はIT業界だけに留まらず、医療、法律、教育など、多岐にわたる分野で見られます。
例えば、AI技術が導入されることで医療分野では、より精密な診断を助けるAIアシスタントが医師を支援し、患者の治療計画の立案にも一役買っています。このように様々な医学書からお医者さんが検証するというフェーズがありますが、これがAIに意見を聞くというものにすっかり置き換わってしまうかもしれません。
また、法律分野でも同じように、大量の文書を分析し、重要な情報を抽出するAIツールが、弁護士の仕事をアシストしています。中核業務のいくつかはすでに紹介したように置き換わることが予想されています。
このようなAIとの共存は、人間に新たなスキルの習得を求めています。
また、最終的にこれらは教育の過程に波及していくことでしょう。
自分でAIを作って売る副業ができる時代がくる?
2023年11月7日にOpenAI社が行ったカンファレンスでは、同社の生成AIであるChatGPTの新しい枠組みが紹介されました。
いくつかありましたが、ChatGPTのショップが同月末にオープンするとのことで、このショップでは自分で作ったChatGPTのカスタムを販売できるようなるとのことでした。
何かしらに特化した学習や指示をあらかじめ持たせることで、その分野で活躍できるAIとして独立させることはもちろん、登録者がAIをカスタム販売し収益化が可能な時代となりつつあります。
先行者益の出る話となりますので、興味のある人は最新の情報に常に気を配るようにしましょう。
投稿者プロフィール
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美容が好きな20代。貯金は美容にかけていることが多いです。
インコのザシアンと一緒に暮らしています。
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