様々な広告と商品が雑多に展開されるWEBの世界において、自分たちの商品がユーザーの目に留まることは非常に困難です。
そんな中で、WEBならではの売り方を理解し常に的確な商品の訴求ができたらどれほど素晴らしいことでしょうか。
しかし、全てのメーカーがそういったことを行えるわけではありません。
そんな時に必要とされる職業が、本記事の主役の方がやられていることです。
このシリーズでは1年間就活を経験した私が現役社長や役員の方々を訪問し、インタビュー形式で社長さんの人生やキャリアの選択方法について語っていただきました。
働き方改革と緊急事態宣言で変わったことはなんですか?
今後の就活生はどこを見て仕事を選んだらいいの?
今世紀最大の就活氷河期を生き抜いた私が聞きたかったことをズバズバ聞いてきました。
就活生の皆様、ぜひ参考にしてみてください。
編集担当:たまご
インタビュー日時:2023年3月
会社立ち上げと志
今回インタビューさせていただいたのは株式会社ウブンの森岡健太郎社長。
幼い頃から起業を意識していた森岡社長は新卒で大手ネット専業代理店に入社後、2018年に株式会社ウブンを設立しました。
かつては週3日、4日は自宅に帰れないのは当たり前とがむしゃらに働いていましたが、そんな新卒時代から学んだこと。
今後の若者たちに求められる働き方や今後の日本を救う若者の働き方まで幅広くお話していただきました。
思いやりを大事にする『ウブン』社名の由来とは
たまご:はじめまして、今回は貴重なお時間ありがとうございます。
森岡さん:こちらこそありがとうございます。
たまご:今回のインタビューではウブンさんの社名の由来から、森岡社長の志までをインタビューしていければと考えております。よろしくお願いいたします。
森岡さん:よろしくお願いいたします。
たまご:早速ですがはじめに御社の社名『ウブン』の由来をお伺いしてもよろしいでしょうか。
森岡さん:はい、聞きなれない言葉ですよね。『ウブン』というのは南アフリカの『ウブントゥ』という言葉に由来しており、本来の意味は『他者への思いやり』となります。
たまご:『他者への思いやり』ですか、とてもきれいな言葉ですね。
森岡さん:ありがとうございます。ウブントゥにはそのほかにも、謙虚さや、感謝をもって他者と共生していくなどの意味があり、ともすれば個人の競争が激化する現代において失われつつある感謝を留めている言葉だと言えます。一緒に働く仲間にそんな思いを届けたく『ウブントゥ』という言葉を選びました。
たまご:素敵な考え方ですね。人と人は思い合ってこそ初めて関係が成立するのだということを再確認させていただきました。
森岡さん:ありがとうございます。
略歴と若き行動力
たまご:続いて森岡社長の略歴についてお伺いいたします。
森岡さん:僕は、2006年に⼤手ネット専業代理店のオプトに入社。営業職に従事し、代理店業務を経験しました。2011年新会社のPlartformIDに創業メンバーとして参画し、メディア事業の立ち上げを経験、営業統括として同事業を推進しました。
森岡さん:2015年⼤手通信会社とのJVで新規事業の推進および流通小売事業主を支援。2016年子会社のDot metrix社の代表に就任し経営に従事。その後起業して、現在の株式会社ウブンを設立しました。
たまご:様々な場面でご活躍されていたのですね。そのアグレッシブな強さはどこから来るのか、新卒時の就活エピソードなどがあれば教えて頂きたいです。
森岡さん:ちょっと就活のエピソードからは離れてしまうのですが、僕は小さい頃から父に『将来どうやって生きて行くんだ?世の中はカンタンじゃない』と言われ続けていました。だから漠然と自分で自分の人生を作れるようにならないといけないな、つまり将来は社長になろうと思っていました。
たまご:それは何歳くらいの時ですか?
森岡さん:最初に思ったのが小学校2、3年生くらいだったと思います。
たまご:そんな小さい頃から将来について教えられていたのですか、厳しいお父様ですね。
森岡さん:だから就活の時も面接されに行くのではなく、自分がその企業を面接しに行くというイメージで就活をしていました。
たまご:御自分が会社を選ぶということですね。
森岡さん:はい、そうです。だから会社側から志望動機を聞かれることが少し苦手でした。
森岡さん:10年後にどうなりたいかという質問には「まだ働いたこともないのだから10年後なんてわからない」「働き始めたら、10年後は予測できないくらい変化しているだろう」と思っていたので、逆に「こちらの会社では結果を出したら自分がやりたいことをやらせてくれますか?」という事を聞いていました。
森岡さん:曖昧な未来ではなく結果から結果へ動いていきたかったのかもしれません。
たまご:今はそういった前のめりな人材が求められているのかもしれませんね。
毎日101%で仕事をすることが大事
ここで森岡社長が特に大切にしていらっしゃる仕事のスタンスについてお聞きすることができました。
若い方の指針になるような非常にストイックな考え方で、その後の人生の振り方にも大きく関わっていくようなお話です。
若いころの努力から見える選択肢
たまご:就活エピソードを続けてお聞きします。新卒で入社された当時は森岡社長はどの様な社員でしたか?
森岡さん:選択できるかぎり厳しい道を歩んでいました。最初に配属された部署から更に営業部の中でも最も大変と言われている部署に異動を申し出て、週3日、4日は自宅に帰れない生活をしていました。
たまご:その働き方は今の若手社員にも求められると思いますか?
森岡さん:正直今の働き方には合っていないと思います(笑)その代わり、僕が当社のメンバーによく話をしているのは『毎日101%で仕事をしていこう』ということです。昨日の自分よりも今日は1%だけ頑張るということを目標にしようとしています。
たまご:昨日の自分を100%としたときのプラス1%ですね。
森岡さん:まさにそうです。1日後では1%しか変わりませんが、それらが積み重なれば大きな差になります。時間は掛け算なので時間が経てばたつほど指数関数的に成長していきます。
たまご:1年は1.01の365乗ですから、そのレベルアップ幅は大変なものになりますね。
森岡さん:僕が3日4日自宅に帰れない日々を送っていた頃は毎日200%で頑張っていました。そういった無理が原因である日体調を崩し入院することになりました。
たまご:かけてきた時間が不慮の出来事で奪われるのは辛いですね。
森岡さん:そこで毎日少しずつ以前の自分を追い越していく考えになりました。これは時間の恩恵というものだなと感じていて、毎日昨日より少しずつ上乗せして頑張ることで、時間の経過とともに、気づいたら何倍もの成長に繋がっているように感じました。
たまご:時間に努力の係数を載せることができれば凄まじい効果を発揮しそうですね。
森岡さん:皆、『頑張る』はいつも+20%くらい頑張ることだと認識しているかもしれません。ですがこれを毎日はとてもハードルが高く、そして疲れる『頑張り方』なので続けられる可能性がとても低いと感じています。 そのため、頑張るというのは昨日のプラス1%でいい、ちゃんと毎日続けていって人生を作っていけるように、昨日の101%で頑張っていくことがいいんじゃないかと思っています。
たまご:昨日よりほんの少しだけ頑張る『+1%』とても勉強になります。
仕事はまず『スピード』よりも『クオリティ』
たまご:努力と時間のエピソード以外に大切なことはありますか?
森岡さん:もう一つ僕が伝えていることがあります。
森岡さん:まず、仕事は『クオリティ』『スピード』『コスト』の3つの相関関係で成り立っていると考えています。
森岡さん:新しく入ってきた方々にこの3つの中でどれを一番重視して仕事していますか?と質問すると、多くの人が『スピード』と答えます。
たまご:確かに、質より量と教えているところも聞きますし、同じ仕事でも毎週さらに短い時間でできるように、早く先輩たちと同じスピードで仕事を片付けられるように必死にくらいついていそうですね。
森岡さん:そうですね。例えば、あなたがラーメン屋の店長であるとした場合、美味しくないラーメンを急いで10杯作って出すのと、すごく美味しいラーメンを時間をかけて1杯作って振る舞う。どちらの店主のお店の方が繁盛するか一目瞭然ですよね。
森岡さん:それと同じで、仕事はまずスピードよりも『クオリティ』です。クオリティが良くない状態で『スピード』をつけてもあまり意味がありません。
たまご:新卒の方々もまず目の前の仕事のクオリティを意識してみることが大事ですね。
国産メーカーのブランド価値を最大化
森岡さん:当社では、日々多くの企業様をご支援させていただいていますが、その領域はAmazonのプラットフォームに特化し、『Amazonのプロ』としてサービスを提供しています。Amazonというプラットフォームに関連する事であれば、事業計画や販売戦略の策定、商品や企業ページの最適化、広告の運用まで、一気通貫で企業様の支援を行っています。
たまご:Amazonに特化している理由はありますか?
森岡さん:Amazonが世界に通じていることが大きな理由です。日本のメーカーが、Amazonというプラットフォームを使って海外に積極的に製品を販売していくことで、外貨を稼ぐことができ、日本を盛り上げていくことができると信じています。
森岡さん:なんといっても、日本はものづくり大国です。その技術力は、海外で認められています。日本のメーカーには、もっとAmazonを活用してほしいと思っています。
森岡さん:Amazonの流通総額は、約50兆円にもなる巨大市場です!日本にいながら、世界中に流通網を持つことができます。自社のこだわりの商品を海外の人に手に取ってもらうチャンスがあります。
森岡さん:だからこそ、ウブンはAmazonというプラットフォームに特化し、そこを通じて、日本のメーカーのブランド価値を最大化することを目標にしています。
1度しかない新卒の就職活動を楽しんでいい!
たまご:最後に森岡社長から今の就活生へのメッセージをお願いします。
森岡さん:1度しかない新卒の就職活動をめっちゃ楽しんでほしい!です。
森岡さん:就職活動期間というのは自分と一番向き合う期間であり、自分を知る旅だと思えばいいと思うんです。受かりに行こうと思うと落ちたりすることってあると思うんですよね。今の日本はJOB型の雇用にどんどんシフトしていっている流れがあって、自分が入りたい会社に1社目で入れなくても2社目3社目で入る方法はいくらでもあります。恐れる必要はありません。
森岡さん:また現代日本では稼ぐ方法がいくらでもあります。今は就職氷河期ではないし、特に僕のいるIT業界は人が足りなくて困っている企業が大多数なので、実は会社を選ばなければ受かる時代なのです。それなら自分の行きたい会社を自分で選びに行ってほしいですね。セーフティネットはあるんです。
たまご:それは私も実際に社会人になってみて実感しているところです。新卒市場よりも第二新卒や中途市場の方が盛り上がっているところもありますね。自分が入りたい会社に入る方法は一つじゃないよというのはぜひ就活生に伝わってほしいですね。
森岡さん:面接官も人なので、楽しそうに話す人の話に心を動かされます。僕はプラスとマイナスのものさしを持って、マイナスのものさしだけ意識していました。この会社にはなぜ入りたくないなと思ったのか。その違和感を大切にして、その違和感を感じる企業は選択肢から外すとした場合、かなり就活がやりやすくなりましたね。
森岡さん:日本には仕事がたくさんあります。だからこそ人生で1度しかない就職活動を思う存分楽しんでくださいね。
たまご:大変前向きでパワフルなお言葉ありがとうございました。
森岡さん:ありがとうございました。
株式会社ウブン 会社概要
会社公式ページ | https://www.ubun.co.jp/ |
採用情報
会社公式リクルートページ | https://www.ubun.co.jp/career |
Wantedly | https://www.wantedly.com/companies/company_5547308 |
お仕事のご依頼・ご相談
編集後記
私は毎日101%で頑張ろうという言葉がとても好きでした。
継続して大きな成功を得ようとするには、最初に無理をしてまで頑張る必要はありません。
うさぎとかめの話のようにコツコツと努力をできる人が気づいたときには大きな成功をつかんでいるのではないでしょうか。
それが森岡さんがおっしゃっていた『時間の恩恵』の力なのだと思います。
また、日本にある素敵な商品の需要は日本国内だけではありません。海外で日本の商品を求め、広めてくれる人たちに出会わせてくれるのがAmazonなのです。
日本の商品が海を超え世界の人々の手元に届くことで、日本の経済をより活性化する、それが今後の日本に強く求められている考え方だと思います。
投稿者プロフィール
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美容が好きな20代。貯金は美容にかけていることが多いです。
インコのザシアンと一緒に暮らしています。
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